今回の改訂では、①掲載企業を前回より23社増やし、165社としております。②「Health care」のカテゴリを「Health care & Recovery」に名称変更しています。③前回「Player condition & Team management」と分類していたカテゴリを「Player condition」と「Team & League management」に細分化し、15カテゴリに変更しています。 以下、15のカテゴリについて解説します。
Entertainment & Contentsこのカテゴリには、スポーツ関連のコンテンツを製作する、またはその製作技術・編集技術を開発する企業と、それらコンテンツを活用した新しい視聴形態の提供や、イベント等を実施することによって、スポーツコンテンツの視聴体験にエンターテインメント性を加える企業を取り上げました。テクノロジー起点で競技方式やルールそのものに影響を与えるソリューションも登場しています。自由視点映像、人工知能(AI)、AR等を活用することで、スポーツならではのコンテンツ視聴体験をどう提供できるかが差別化ポイントになると考えられます。
Fan engagementこのカテゴリには、スポーツチームまたはプレイヤーのファンに対し、データやITの活用によってそのエンゲージメントを高めるソリューションを提供する企業を取り上げました。スポーツチームとファンの結びつきを強めるためにデジタルデータを活用する傾向は強まりつつあり、今後も多様化するファンのニーズに寄り添ったコンテンツを提供する企業は増えていくものと考えられます。MediaやTicketingといったカテゴリとの連携も不可欠になります。
Player conditionこのカテゴリには、インプットされたデータを分析することによって選手個人のコンディションを管理・向上させるITソリューションを提供する企業を取り上げました。ITソリューションを導入し、選手のコンディションを可視化する動きは高まりつつあり、プレイヤーは増えていくものと考えられます。今後は、センサー等を用いて自動的にデータを収集できるか、蓄積されたデータを基にアルゴリズムを構築し、より良いITソリューションを提供できるか、が差別化ポイントになると考えられます。
Team & League managementこのカテゴリには、チームやリーグ運営の効率化や管理を向上させるためのITソリューションを提供する企業を取り上げました。チーム成績やスケジュールを管理するアプリやAIを活用し選手の写真管理を効率化できるソリューションを提供する企業等が続々と登場しています。
Data aggregationこのカテゴリには、プレイヤーの動作・フォームや、試合中の動線などをデータ化する技術を提供する企業を取り上げました。これらの技術によって収集したデータを分析・解析し、最適なトレーニング内容や傷害予防にも役立てることができ、注目されています。今後は、脳科学や栄養学といったスポーツ科学以外の分野のデータを連携したITソリューションも開発されていくものと考えられます。
Fun & Trainingこのカテゴリには、スポーツをもっと楽しむため、またはトレーニングを支援するためのデジタル技術を取り入れたデバイスを提供する企業や、トレーニングコンテンツを共有するプラットフォームを運営する企業などを取り上げました。トレーニング分野では、アプリを通じて自宅でもスポーツジムのLIVEレッスンが受講できたり、リアルタイムでプロのトレーナーからの音声アドバイスもらえたりすることのできるソリューション等も登場しています。部活動などの教育分野との親和性が高いのも特徴です。
Health care & Recoveryこのカテゴリには、個人の健康管理やフィットネス事業の延長線上でのITサービスを提供する企業や、テクノロジーを活用した疲労回復装置を提供する企業を取り上げました。食事と運動強度から栄養状態を分析する技術や低周波にて運動後の疲労回復を促す装置等が登場しています。今後はスポーツ分野へ本格導入していくものと考えられます。