研究開発で培った技術の知見を強みに実現力を持って構想を具現化する

Okamoto Shun 岡本 峻

ソーシャル・デジタル戦略ユニット

野中 淳 執行役員 / パートナー / ユニット長

ユニット長から見た岡本 峻

コンサル未経験での入社でしたが、今ではデジタルとモビリティの知見を強みに組織上層部と議論を戦わせ、日々何がベストかを突き詰めています。お客様にとっての真の価値を見極めそれを具現化する実行力のあるコンサルとなることを期待しています。

日本の事業会社の競争力を高めたい

私は新卒からメーカー2社の研究開発職を経て、当社に入社しました。エンジニア時代には、開発した製品が技術的優位に立っているにも関わらず競合にシェアで負けることが度々あり、ビジネスの視点から事業を考える仕事に携わりたいと思ったのがコンサルティングファームへ転職したきっかけでした。コンサル業界自体馴染みがなく、エージェントからの紹介で知った当社でしたが、他のコンサルティングファームにありがちな開発部隊を持たず、戦略から事業領域のコンサルティングに注力できる点や親会社からの独立性が高い点に魅力を感じ、日本の事業会社の競争力を高める助けになりたいと考え入社を決めました。面接で話した社員の熱意や人の良さも決め手になりました。

モビリティ分野における、将来の事業創出を見据えた長期事業戦略の策定

現在は、大手事業会社のモビリティ事業全般を手掛けるセクターの長期事業戦略を策定するご支援をしています。当該セクターは、モビリティ事業に関する事業部横断の組織で、独立して運営する事業部間のシナジーを狙い創設されました。

事業部中心で考えると、どうしても自部門の強みや既存事業の延長で考えてしまい、新たな領域や事業部のコラボレーションで生み出される領域を見落としてしまうという課題感があったため、あるべき将来の社会像からバックキャスティングで事業領域を検討しています。ゴールとなる遠い将来を描くにあたって現状把握や将来予測を行いますが、多くの不確定要素を含みます。そのため、重要となるのは組織としてどのような未来を実現していきたいのか、の"will"であると考えています。そのwillを引き出すために、関連する事業部の10名近い部長陣を巻き込んだワーキンググループを発足し、事業部同士思いをぶつけながら形作っています。顧客も事業の方向性も異なる事業部の考えをまとめるのは、いくつものハードルがあり大変な作業ですが、将来の中核事業創出の一助となれ、その先の社会課題解決や豊かな社会の実現に貢献できる点は、この仕事の醍醐味であると感じています。

相手の目線に立ち、現場の課題を紐解く

印象的だったのは、省庁のデジタル戦略策定・推進を支援するプロジェクトです。その中で、情報システムに関するデータマネジメントの取り組みを全省で把握・評価するアセスメントを推進しました。

調査票を基にすべてのシステム担当者へ実状や課題をヒアリングするのですが、何十ものシステムの内容を把握した上で結果の深堀や改善点について議論せねばならず、システム開発経験のない私にはハードルの高いものでした。最初はシステムの情報や申告された回答から解決策を提案していました。しかし、担当者も通常業務が優先で協力には消極的でした。そこで、システムの企画書や要件定義書、設計書まで読み込み、業務の中まで理解するよう努めました。それにより、改善の必要性や業務への影響など、業務と結び付けて議論できるようになりました。その結果、担当者も納得感を持ち、改善に協力いただけるようになりました。

このように、推進者の目線に立って考えることが取り組みを進める糸口になるということが、改めて体感できました。こうした経験を通じて、多面的に課題を捉え、複雑な問題を解く力もついて来たと感じています。今では、困りごとや改善の相談いただくことも増え、お客様からも高い評価をいただけています。

構想に留まらず、「実現力」のあるコンサルタントへ

まずは専門性を磨いていきたいと考えています。コンサル案件は非常に多岐に渡り、毎回異なると言ってよいほど様々な案件に携われます。一方で、専門性を身に付けるのはなかなか難しいと感じています。この領域なら岡本だよね、と社内外で言っていただけるよう、自身のバックグラウンドも活かしながら強みを高めていきたいです。

また、「実現力」を身に付けて行きたいと考えています。現在事業構想フェーズの支援をいくつか手掛けていますが、実際に市場でビジネスとして成立しなくては顧客へ価値は出せていません。絵に描いた餅とならぬよう、成功に導くための幅広い戦術やスキル、本質を見抜く力、複合的な問題への対応力を身に付けていきたいと考えています。