ニーズが顕在化しにくい保険という商品性を鑑みると検索を前提にしたデジタルマーケティングの契約獲得効率は高くないが、一方でニーズが顕在化している消費者を確実に保険契約に結び付けるために必要なチャネルであることは間違いない。しかしリアルの世界で考えてみると、保険ショップなどは消費者に確実に何らかのニーズが発生して来店している…

インターネット申し込みモデル黎明期には、代理店を介さない保険会社との直接取引のチャネルの登場に対し、代理店モデルを崩壊させかねない、いわゆる“中抜き”として脅威に感じた保険代理店もあっただろう。2021年、このインターネット申し込みについて保険業界で話題となった調査結果が報告された。公益社団法人生命保険文化センターが昭和40年から3年に1回実施している「令和3年版　生命保険に関する…

少額短期保険会社は制度上の違いから保険会社と比較して大きな保険料収入を得ることは容易ではなく、結果として顧客認知のためのマーケティングを継続的かつ大々的に行うことは難しいなかでの打ち手とは。
一方、事務の効率化も大きなアジェンダ。デジタルテクノロジーの積極的な導入が少額短期保険会社の活路となる。

海外には日本と全く同じ少額短期保険という制度は存在しないが、各国独自の小型保険・マイクロ保険といった商品が保険会社で取り扱われている。
日本と同様の家財保険やテナント保険がある一方で、国の特性に応じたよりピンポイントで独自な小型保険も存在している。
また、少額短期保険を販売している海外の保険会社の中には、BtoBtoCモデルのようなプラットフォーム提供型のビジネスを展開している保険会社もある。

前半では日本における少額短期保険の制度に触れつつ、異業種からの相次ぐ参入の理由やそのビジネスモデル、顧客体験向上に向けたグループシナジーについて考察をする。
後半では少額短期保険の注目度の高まりや地域特化型の少額短期保険会社を紹介しながら、代理店と少額短期保険会社との切っても切れない関係性を紐解いていく。