効率化の先へ――人間がAIを導き、組織と価値創造を再設計するための視座
本対談では、NTTデータ経営研究所の助川ディレクターとフォーティエンスコンサルティングの相吉シニアコンサルタントが、デザイン思考の第一人者であるマイケル・リューリック氏を迎え、著書『AI and Innovation』を起点に、AI時代のイノベーションと組織変革について議論しました。
リューリック氏は、AIを既存業務の効率化にとどめれば、従来の仕組みを速くするだけだと指摘します。重要なのは、「何をより速く行うか」ではなく、「そもそも何を解くべきか」を問い直し、事業・組織・意思決定の仕組みそのものを再設計することです。
AIが大量の答えを高速に生成する時代には、課題への共感、問題設定、判断、適応力といった人間の価値が一層重要になります。人間はAIの出力を受け取るだけの「乗客」ではなく、目的を定め、エージェントを設計・監督し、成果への責任を担う「パイロット」となることが求められます。
また、デザイン思考は、人間の洞察とAIの探索・統合能力を組み合わせるための重要なマインドセットです。個別のMVPにとどまらず、部門横断で価値を生むエコシステムを設計する視点が必要になります。
持続的な変革には、ワークショップだけで終わらせず、評価制度、権限、業務プロセス、責任体制を見直すことが欠かせません。小さな実践を起点に、AIとともに新たな価値を設計する組織へ変わることが求められます。
企業が次の一歩へ踏み出すための理論と実践の示唆に富んだ対談です。
【 スピーカー 】
マイケル・リューリック氏(世界的ソートリーダー/リューリック・カンパニー代表)
助川 剛亜(NTTデータ経営研究所 ディレクター)
相吉 健吾(フォーティエンスコンサルティング シニアコンサルタント)
【 目 次 】
- 企業におけるAI活用の現状
- 人間のスキルとエージェント型AIの橋渡し
- AI変革をドライブするには
- なぜAI変革がうまくいかないのか

