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Insight
インタビュー

AI大格差は本当に起きるのか-最先端の経済学でAI社会を紐解く

2026.07.14
(語り手)一橋大学経済研究所 教授 宮本 弘暁
(聞き手)NTTデータ経営研究所 代表取締役社長 山口 重樹
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AIは経済・雇用をどう変えるのか

一橋大学経済研究所教授・宮本弘暁氏と当社代表取締役社長の山口重樹が、生成AIを含む技術進歩が、経済・社会、そして労働市場にどのようなインパクトをもたらすのかを議論しました。

山口がAIに関する議論にありがちな印象論を超えて、経済学の論理で捉え直すべきだという問題意識を提示し、宮本教授がG7の研究メンバーとしての経験や著書『AI大格差』での知見を踏まえて応じます。

対談では、AIの未来に関するレポート「AI2027」を手掛かりに、AGI登場を分岐点とする二つの未来像――開発競争が加速する「レースエンディング」と、ガバナンス重視でスローダウンする「スローダウンエンディング」――を取り上げます。そして、現在を規制と開発競争がせめぎ合う中間地点と位置づけ、技術進化の不確実性を前提に、政策と企業戦略を考える必要性を語ります。

議論はその後、技術の進歩スピードと人・組織の変化スピードのギャップへと移ります。AI時代に重要になるのは、AIの出力の妥当性を見極める経験とスキルであり、経験の浅い人材ほどAIの回答を鵜呑みにするリスクが高いと指摘されます。マネージャーには、業務の目的を再定義しつつ、AIと協働してプロセスを再設計し、全体最適とリーダーシップを発揮する役割が求められると議論されました。

最後に、ビジネスパーソンにとって学び続ける意欲がAI時代の大きな分岐点になることを示し、業務のやり方だけでなく目的そのものを問い直しながら、AI前提のビジネスプロセスと価値創造を構想できるかどうかが、マネージャーやリーダーの真価を分けると結びます。


【 スピーカー 】

宮本 弘暁 教授(一橋大学経済研究所 教授)

山口 重樹(NTTデータ経営研究所 代表取締役社長)

【 目 次 】

  1. イントロダクション
  2. AIの進展に対する現状認識
  3. 経済学から見てAIが雇用・賃金に与える影響
  4. AIと人間が協業する社会で私たちには何が求められるか
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Yamaguchi Shigeki
山口 重樹
株式会社NTTデータ経営研究所 代表取締役社長
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Miyamoto Hiroaki
宮本 弘暁
一橋大学経済研究所教授

2000年、慶應義塾大学経済学部卒業。2009年、米国ウィスコンシン大学マディソン校にてPh.D.(経済学)を取得。国際大学学長特別補佐・教授、東京大学公共政策大学院特任准教授、国際通貨基金(IMF)エコノミスト、東京都立大学経済経営学部教授などを歴任し、2024年より一橋大学経済研究所教授を務めている。

また、2024年4月から2026年3月まで、財務省財務総合政策研究所において総括主任研究官を務めた。アカデミアと政策の現場を行き来しながら、国際学術誌に多数の論文を発表するとともに、政策提言や一般向けの解説にも積極的に取り組んでいる。専門はマクロ経済学、 労働経済学、 日本経済論。著書に『AI大格差』(日本評論社)などがある。

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