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Insight
インタビュー

【お客様事例】スターツグループの脱炭素経営を実現する、当社のサステナビリティ経営コンサルティング

2026.02.04
写真左から
スターツコーポレーション株式会社 総務部 部長 仲田 祐吾 氏
スターツCAM株式会社 環境計画部 室長 村蕃 大貴 氏
スターツアメニティー株式会社 事業開発部 部長 森 雄人 氏
スターツコーポレーション株式会社 執行役員 江野脇 規孝 氏
NTTデータ経営研究所 社会・環境システム戦略コンサルティングユニット マネージャー 仲地 唯佳
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スターツグループは、建設・不動産仲介・管理を軸に、金融、出版、ホテル、高齢者支援・保育などの多様な事業を展開する “総合生活文化企業” です。

近年、企業にネットゼロ達成に向けた脱炭素経営の推進が求められる中で、グループ全体の強みを活かしながら独自の脱炭素経営を進めています。

2025年、初めてCDP気候変動「Aリスト」企業に選定されたスターツグループはどのように脱炭素経営に取り組んでいるのでしょうか。スターツグループで気候変動への対応に携わるキーパーソンとNTTデータ経営研究所 社会・環境システム戦略コンサルティングユニット マネージャーの仲地が語りました。

アジア初の認証取得!カーボンマネジメント体制の確立

スターツグループの主要事業の一つである建設業では、資材製造から施工、建物の運用段階に至るまで多くのCO2が発生するため、脱炭素化への対応が急務となっています。グループで建設事業を担うスターツCAM株式会社では、2021年から建設現場で使用する電力を100%再エネ化するなどの取り組みを進めてきました。また、グループ内で最初にScope3排出量の算定や排出削減目標の設定を行うなど、グループの脱炭素経営をリードしています。

Scope3排出量算定の取り組みが企業の間で広がるなど、自社のみならずバリューチェーン全体での取り組みが求められる中で、同社はアジアの企業として初めて、PAS2080(建築・インフラにおけるカーボンマネジメントの国際規格)に基づくカーボンマネジメント体制を確立しました 1。建築主から環境配慮への要請が高まる中で、国際的なスタンダードに則ったカーボンマネジメントを行っていることを社外に示すために認証を取得することを決めたといいます。

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「設計・調達・施工の各工程で、CO2排出量削減の観点を考慮することを業務プロセスに落とし込むと共に、データが把握・管理できるプロセスを構築しました。規格に基づく認証の審査を受ける中で、各担当者がそれぞれの業務の中でどのように脱炭素に取り組んでいくことが可能なのかを明確にできたことは、大きな意義がありました。社内での環境問題への理解と、なぜ脱炭素の推進が必要なのか、意識醸成も進んでいます。」とスターツCAM株式会社環境計画部室長の村蕃 大貴氏は語ります。

「引き続きお客様にカーボンマネジメントシステムに則り、環境配慮型の建物を供給すると共に、今後は、資材メーカーや協力会社と連携し、直接収集した排出量データである1次データの収集に基づくScope3カテゴリ1の算定や、社内の脱炭素に対する一層の理解促進といった取り組みをさらに進めていきます。」(村蕃氏)

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管理業におけるScope3排出量算定の取り組み

脱炭素経営を進める第一歩として、Scope3排出量算定に取り組み、サプライチェーンのどの部分でCO2排出量が特に多く発生しているかを把握することが欠かせません。

グループ全体でScope3排出量算定の取り組みを進める中、賃貸物件を中心にマンション管理業を担うスターツアメニティー株式会社では、その過程で大きな困難に直面しました。

「建物の維持管理や修繕工事、設備更新など業務内容が多岐にわたり、現場が何千か所に分散している管理業務におけるサプライチェーン排出量を可視化することは、他の業種に比べて難易度が高いと考えています。また、管理業単体での情報を開示している他社もなかったため、参考にできる他社事例も多くありません。データが算定にすぐに使用できる形では整理されていない中で、年間数十万件に及ぶ取引情報をもとに必要なデータを収集する方法や、カテゴリ別の算定のロジックなど、検討すべきことが多岐にわたり、骨の折れる作業でした。」とスターツアメニティー株式会社事業開発部の森 雄人部長は振り返ります。

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「NTTデータ経営研究所の協力も得ながら、Scope3算定を終えると共に、サプライヤーから入手した排出量データである1次データの活用による削減に向けた道筋をつけることができました。また、今回算定を行ったことで、給湯器やエアコンなど、維持管理の中で更新する設備の使用時の排出量の占める割合が大きいことが分かったのは貴重な気づきでした。建設から管理まで一気通貫で手掛けるスターツグループの強みを活かして、建物を実際に使用する段階での排出削減ノウハウ・データの共有などの取り組みを進めていきたいと思います。」(森氏)

実際、スターツグループでは、スターツCAMが建設する木造賃貸住宅に、電力会社とのPPA(電力販売契約)を通じて太陽光発電を標準導入するスキームを構築しています 2。15年という長期の契約期間の間、建築後も一貫してスターツアメニティーが管理を担うことで実現できる施策だといいます。

一貫したストーリーに基づく気候関連情報開示

こうしたグループ各社での取り組みは、都市開発・建設・仲介・管理・運営までを一気通貫で手掛けるグループ全体での脱炭素経営に繋がっていきます。

「気候変動に対応する上では、TCFD提言に基づく開示でも求められるように、リスクと機会の両面から捉えることが重要です。」とグループのサステナビリティ経営を進めるスターツコーポレーション株式会社 執行役員の江野脇 規孝 不動産企画管理室長は強調します。

「たとえば、当社グループで売上高の約3割を占めている建設事業では、今後、住宅・非住宅の両方において、ZEH・ZEBといった環境配慮型の建築物に対する需要が高まると考えています。また、管理の段階でも、省エネ性能の高い設備の工事の提案など、建設から管理、賃貸・売買仲介まで一気通貫・ワンストップでサービスを提供している当社は、市場ニーズを的確に把握しており、こうした機会を実際に実現させる力があります。」(江野脇氏)

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こうした強みは、建設・不動産業特有のリスク・機会の評価を行うため、グループ内の関係者が一同に会して検討を行った、TCFDに基づく情報開示にも反映されています。

「気候変動への対応はグループを統括する管理部門だけで実施できるものではありません。グループの主要事業各社の担当者が参加して議論することで、腹落ちする形で事業と気候変動との関わりを考えることができたと思います。」と同社総務部 仲田 祐吾 部長は振り返ります。

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また、同社は2024年からCDP回答の取り組みを開始し、2025年には、自社の排出量(Scope1,2)の3割を占めるホテルなどでの省エネ対策の推進や、再エネ活用 3 などのネットゼロに向けたCO2削減の継続的な取り組みも評価され、初めて気候変動分野で「Aリスト」企業に選定されました 4

「サプライチェーンでの取り組みはもちろんですが、自社の管理下にあるScope1,2の削減は最も重要で、10年以上前から継続的に取り組んでいます。こうしたノウハウを今後、当社グループのビル管理事業などを通してお客様にも展開していければと考えています。」(江野脇氏)

パートナーシップを強化し、サステナビリティ経営の高度化を目指す

スターツグループの脱炭素経営を進める上で、パートナーとしての役割を担ったのが、NTTデータ経営研究所です。NTTデータ経営研究所は、サステナビリティ経営を推進するNTTデータグループの一員として、サステナビリティ領域で官民双方への多くの支援実績を有しています。スターツCAM様のPAS2080に基づくカーボンマネジメントシステムの構築や、グループのTCFD開示、CDP回答を一貫して支援してきました。

「当社はスターツCAM株式会社様のカーボンマネジメント認証の取得や、TCFDに基づく情報開示、CDP回答のご支援など、グループの脱炭素経営を包括的にご支援しています。スターツグループ様は建設・不動産に関わるバリューチェーンの幅広い領域に携わられており、グループ各社で先進的な取り組みがあります。それぞれの取り組みが有機的に結びついて、社外のステークホルダーの皆様に伝わることが重要だと考え、グループ各社の皆様と膝を突き合わせ、密な議論を重ねさせていただきました。」と担当する社会・環境システム戦略コンサルティングユニット マネージャーの仲地 唯佳は語りました。

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「同業他社のベンチマークなど、一般的に踏まれる検討ステップにとどまることなく、スターツグループ様の強みや取り組みを深く理解した上でのご支援を心掛けています。弊社としても、アジア初の認証取得など、先進的なお取り組みをご支援する中で多くの知見を得ることができました。」(仲地)

「スターツグループとしても、型にはまった支援ではなく、オーダーメイドで顧客に寄り添ったNTTデータ経営研究所のコンサルティング・スタイルに価値を感じています。各国の施策や法制度、トレンドなどが動く中で、何をどこまで取り組んでいくべきか示唆をいただけることが有難いです。」(江野脇氏)

「サステナビリティに対するお客様や投資家などのステークホルダーの関心が高まる中で、当社グループの90社以上の取り組みを分かりやすく伝えることは重要な課題です。」(仲田氏)

「今後、気候変動への対応はもちろん、自然資本や社会領域といったサステナビリティの取り組みにおいても、効果的な情報開示はもちろん、グループの中長期的な企業価値向上につなげていくためのパートナーとして、NTTデータ経営研究所にお力添えいただきたいと考えています。」(江野脇氏)

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企業戦略とサステナビリティの融合に向けて

スターツグループの取り組みは、建設・不動産仲介・管理に及ぶ一気通貫のサービスを中心に多事業を展開する企業が、脱炭素経営を通じてお客様に選ばれ、事業の持続可能性を高めることを目指す一つのモデルを示しています。

NTTデータ経営研究所は、今後も自社の戦略とサステナビリティの融合を目指すお客様のサステナビリティ経営の高度化に伴走してまいります。

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