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技術的・政治的変革がエコシステムに与える影響と対応

2025.03.21
(語り手)ダートマス大学タックビジネススクール教授 ロン・アドナー
(聞き手)株式会社NTTデータ経営研究所 グローバルビジネス推進センター
     マネージャー   ジャイヴァードハン・ラール
     コンサルタント  リ・ミンラン
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「エコシステム戦略の核心は常にパートナーとの連携に尽きる|生成AIの普及や政治的変化の中でも価値提案をし続けるために必要な考え方と行動」 

生成AIについて、アドナー教授は単なる技術革新として捉えるか、エコシステム全体のダイナミクスを変える変革として捉えるかの選択肢があると指摘しました。重要なのは意識的な選択であり、その急速な変化に対応するために、効率性の観点だけでなく、エコシステムの視点から次に来るであろう、変化に適応できる十分な堅牢性を組み込む必要があると述べています。

また、エコシステムにおける政府の役割や電気自動車産業についても触れており、エコシステム戦略においては既存企業も積極的に攻勢に出るべきであり、その強みである既存の関係性を活用することが重要であると強調しました。

日本のビジネスリーダーに向けては、これまで培ってきたサプライチェーン・マネジメントの強みを活かしつつ、エコシステムにおいては多国間での連携、リーダーシップ、フォロワーシップを再交渉する必要があるとメッセージを残しています。

企業をとりまく競争環境が激しい今、全業種のビジネスリーダーの方必見の内容です。

【スピーカー】

ロン・アドナー(ダートマス大学タックビジネススクール教授)

ジャイヴァードハン・ラール(株式会社NTTデータ経営研究所 マネージャー)

リ・ミンラン(株式会社NTTデータ経営研究所 コンサルタント)

【目次】

  1. ダイジェスト
  2. イントロダクション - ロン・アドナー教授のご紹介
  3. エコシステム・ディスラプションとしての生成AI
  4. エコシステムにおける政府の役割(規制と政策)
  5. 自動車業界におけるエコシステム・ディフェンス
  6. 日本のビジネスリーダーへ、ロン・アドナー教授よりご提言
Profile
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Ron Adner
ロン・アドナー
ダートマス大学タックビジネススクール 教授

ダートマス大学タックビジネススクール教授。

1993年クーパーユニオン大学工学部にて修士号、1998年ペンシルバニア大学ウォートンスクールにてPh.D.を取得。INSEAD(欧州経営大学院)准教授などを経て、2012年より現職。専門は経営戦略。INSEADとタックの両校で計7回のベストティーチャー賞を受賞。ストラテジー・インサイト・グループの創業者兼CEOでもあり、スタートアップからフォーチュン500企業まで、戦略コンサルティングを行っている。主な著書に「Winning the Right Game(邦題:エコシステム・ディスラプション)」「The Wide Lens: What Successful Innovators See That Others Miss (邦題:ワイドレンズ)」のほか、Harvard Business Review、Forbes、Financial Timesなどの著名ビジネスメディアや学術誌への寄稿も多数。また、Academy of Management Review、Management Scienceなどの編集委員も務める。

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Jaivardhan, Lal
ジャイヴァードハン・ラール
株式会社NTTデータ経営研究所
グローバルビジネス推進センター マネージャー

日系製造業・IT企業にて、AI・IoTソリューションの企画、新規事業開発、デジタル決済商品の立ち上げなどを経て現職。

日本在住10年の経験を活かし、現在はグローバルビジネス開発に従事。グローバルDX、ビジネス戦略、アカデミアとの連携をテーマとしたコンサルティングプロジェクトを推進している。

国際決済ネットワークおよび即時決済(RTP)システムに関する深い知識を有しており、フィンテック分野において、戦略立案、技術的理解に強みを持つ。特に、インドのデジタルエコシステムおよびUPIスタックに焦点を当てている。

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