エネルギーハーベスティングとは

エネルギーハーベスティングの可能性

周りの環境からエネルギーを収穫して電力に変換できれば、充電や電池の取り換え、燃料補給が必要なく、電源配線も不要で長期間電力供給が可能になります。そのような便利な電源技術には、主な用途が4つあります。

エネルギーハーベスティングの可能性

1. 再生可能エネルギー

メガソーラー、風力発電、波力発電、地熱発電などの大規模な再生可能エネルギーも、環境中のエネルギーを電力に変換する技術です。大規模な発電設備そのものは、エネルギーハーベスティングの範囲外ですが、例えば風力発電機のブレードのモニタリングなどに、エネルギーハーベスティング技術の適用が可能です。

2.遠隔地や停電時などの独立電源

電力網が整備されていない僻地や発展途上国などのローカルな電力ニーズに対応する、地産地消型の独立電源として、太陽電池や風力発電、小水力発電などが使われます。停電時のバックアップ電源としての用途もあります。これらも、エネルギーハーベスティングの範囲外ですが、マイクログリッドの制御に必要なセンサー類の電源として、エネルギーハーベスティング技術の適用が可能です。電気自体は近くにあっても、電圧が高すぎてセンサの電源としては利用しずらいケースもあります。

3.モバイル機器の主電源/補助電源

1970年代に、腕時計や電卓など、エネルギーハーベスティング電源を内蔵したモバイル機器が発売されました。現在では、太陽電池を内蔵した携帯電話やネットブック、電子ブックリーダー、外付けの充電器など多くのエネルギーハーベスティング製品が販売されています。

4.ユビキタスネット向けの自立電源

いつでも、どこでも、何でも、誰でもネットワークにつながるユビキタスネット社会や、あらゆるものがインターネットにつながるモノのインターネット(IoT:Internet of Things)を実現するためには、いたるところに電源が必要です。電源配線や電池の取り換え、ワイヤレス給電が技術的・コスト的、あるいは環境負荷面で実現困難なケースも想定され、エネルギーハーベスティング技術が自立電源として期待されています。