
大地みらい信用金庫(所在地:北海道根室市、理事長:伊藤 哲也、以下 当金庫)は、学校法人岩谷学園(所在地:神奈川県横浜市、理事長:岩谷 大介、以下 岩谷学園)と株式会社NTTデータ経営研究所(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下 NTTデータ経営研究所)、むらかみうどん様(所在地:北海道中標津町、代表:村上 雄弥)と、令和7年1月から実施していた『地域企業に対するデータ分析プロジェクトの実証実験』が完了したことをお知らせします。
1.本プロジェクト全体像

2.本プロジェクトの背景
根室・釧路エリアには、地域に根差した飲食業や宿泊業をはじめ事業者が多く存在しています。しかしながら各事業者が保有している諸データについては、データ分析などの有効活用がされないままになっていることが多い状況にあります。近年、DX化によるビジネスモデルや業務プロセス改革の必要性が高まる中、これらデータを有効活用することの重要性も高まっております。
このような中、当金庫、岩谷学園、NTTデータ経営研究所は、データの有効活用による根室・釧路エリアの活性化を最終的な目標とし、地域企業に対してデータ分析手法を提供するプロジェクトを計画いたしました。
今回の実証実験は、本プロジェクトのスキーム実現性を、検証する為に実施しました。
3.実証実験で行ったデータ分析(一部抜粋)
まずはむらかみうどん様へ課題ヒアリングを行い、データ分析で解消すべき課題の方向性から擦り合わせました。ヒアリングの結果(図①)、主にメニュー整理の提言を行うこととなりました。
そこで提供いただいたデータ群(図②)と、各商品の原価や調理コスト(水道光熱費、人件費など)を掛け合わせて、セグメント分析(図③)を実施しました。これらの分析から、注力商品や価格見直し商品など、収益改善に資する提言ができました。
【図①】ヒアリング結果を整理した一覧

【図②】ご提供いただいたデータ群

【図③】セグメント分析結果のイメージ
※以下データは全てダミーとなっています。

4.実証実験の結果と今後について
実証実験を通じて、スキームの実現性を検証するとともに、各団体の目的と役割についても当初の想定通りであることを確認できました。また本番データを用いた分析を行うことで、教材データでは得られない、実践的な気付きを得られるといった有効性についても検証ができました。
その一方で、実証実験から本番運用へステップアップする為には、人的リソースの確保や体制の見直しなど、多くのリスクや課題が残されていることが明らかになりました。
本実証実験で得られた結果を踏まえ、当金庫は岩谷学園、NTTデータ経営研究所と引き続き連携し、実用的なスキーム構築に向けて検討を重ねながら、データの分析・有効活用を通じて、根室・釧路地域の産業力強化に取り組んでまいります。
同時に岩谷学園のプロジェクト学習においては、引き続き本番データを活用し、学生の課題発見力や仮説検証力を向上させられる機会の提供に努めてまいります。
【各団体の目的と役割】

