2017年10月12日
高専ワイヤレスIoTコンテスト 結果発表
~全国の公募から選ばれた高等専門学校とワイヤレスIoT技術実証を開始します~
株式会社NTTデータ経営研究所
株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川島 祐治、以下 当社)は、「若手人材を活用した電波有効利用に資するIoT技術実証等の推進のための調査業務」(以下、本業務)に関し、総務省より委託を受け、高等専門学校等の若手人材の参画を図りながら、ワイヤレスIoT技術実証の試行的な取り組みを通じて、地域における電波有効利用を推進するための支援策を取りまとめていくことを目的とした事業に取り組んでいます。
当社は、全国の高等専門学校(学生)を対象に、「高専ワイヤレスIoTコンテスト」として、地域の課題を解決するような電波有効利用技術を活用したワイヤレスIoT技術実証のアイデアを公募し、採択した高等専門学校とワイヤレスIoT技術実証を開始します。
【高専ワイヤレスIoTコンテスト結果】
本業務では、全国の高等専門学校(学生)を対象に、地域の課題を解決するような電波有効利用技術を活用したワイヤレスIoT技術実証のアイデアを公募した「高専ワイヤレスIoTコンテスト」において採択した、以下の高等専門学校とワイヤレスIoT技術実証を開始します。
■ 応募件数
26件の応募がありました。
■ 採択結果
採択した提案は以下の6件です。
「高専ワイヤレスIoTコンテスト」 採択案件概要一覧
代表者 (学校名 ※五十音順) |
チーム名 | 提案名 | 概要 | |
---|---|---|---|---|
1 | 涌田 椋也 牧下 僚太郎 (熊本高等専門学校) |
熊本復興・防災福祉IoTプロジェクト ~日常生活における防災・減災を意識した 福祉IoT互助ネットワーク~ | 地域持続社会のための地域防災福祉IoT・SNS互助システム | 平成28年4月の熊本大震災の経験を踏まえ、住民が安心して生活できる環境を構築するため、①IoT技術を活用した様々なセンサ(地域見守りスマホカメラ、地滑り検出センサ、雨水タンクセンサ、害獣被害検出センサ、空き家・防犯センサ、自販機設置防犯カメラ・水位警報センサ等)、②防災福祉IoTセンサシステムと連携可能な地域SNS互助システム、③高齢者を対象にした地域SNS互助システムの開発・実証を行う。 詳細はこちら |
2 | 熊原 宏征 (呉工業高等専門学校) |
IoT×NIoT,Kure | 公共放送波利用レーダ方式による土砂災害早期予知システムの提案 | ゲリラ豪雨等による土砂災害等を未然に防ぐため、山肌や崖などの土壌の含水量変化を監視して土砂災害早期予知システムを構築する。中波放送の電波に注目し、山肌等に反射した電波を計測することで、含水量計測を行い収集したデータを解析すること土砂災害予知の可能性に関して検証を行い、将来的には国や自治体へのシステム導入の提案を目指す。 詳細はこちら |
3 | 股村 祐希 (仙台高等専門学校) |
千葉研究室 | 東北一のワイン消費県『宮城』 ~再生「復興の苗」プロジェクト~ | 宮城県はワイン消費量が東北管内一でありながら、ぶどう生産量は低い。ぶどう生産量を増やすため、宮城県内のぶどう園農家を対象にIoT化した栽培ハウスを構築する。ハウス内の温度・湿度計測データや苗の発育状況等をPANやLPWA等を用いて広域的に収集し、中小規模農家の導入に向けた実践的なICT農業システムの開発・実証を行う。またIoT化による作業負荷軽減等の効果も検証する。 詳細はこちら |
4 | 山田 恭平 (東京工業高等専門学校) |
水戸研究室 | 無給電・非侵襲・ワイヤレス電力センサを用いた中小企業の働き方改革 | 町工場などの中小企業を対象に、操業中の遠隔監視や省エネ対策に資するため、低価格でかつ無給電のワイヤレス電力センサの開発実証を行う。工場内の生産ラインに無給電のワイヤレス電力センサを取り付け、WiFi経由にて稼働状況ならびにピーク電力をモニタすることにより、効率化を図るとともに中小企業の働き方改革への寄与を目指す。 詳細はこちら |
5 | 真野 海成 (松江工業高等専門学校) |
ライスモニター | 米作りにおける水入れモニタリングシステム | 大規模な集約的農業における水田の取水口の閉め忘れ等の人的ミスを防止するため、水位測定や開閉状況をモニタリングするセンサとネットワークを活用した「水入れモニタリングシステム」を構築する。大規模な集約的農業全体をカバーするための920 MHz 帯の通信モジュールを用いた長距離無線通信技術及び太陽光発電と木炭EDLC による電源供給の実現可能性に関して検証を行う。 詳細はこちら |
6 | 西山 政明 (弓削商船高等専門学校) |
弓削商船高等専門学校 | Smart AIS | 瀬戸内海における小型船舶の衝突事故を防止するため、スマートフォンで動作する小型船舶航行支援システム「Smart AIS」を構築する。小型船舶にスマートフォンを搭載することで、スマートフォン経由にて各船舶の位置情報をサーバ上に集約することで、画面上に位置・進行方向を表示させるシステムの開発実証を行い、早期事業化を目指す。 詳細はこちら |
【技術実証概要】
ワイヤレスIoT技術を活用することにより、地域の安全・安心や、地元産業等の生産性の向上や効率化など、社会が抱える課題等を解決し、また新たなビジネスや公共サービスの創出に繋がるアイデアについて、IoT技術実証を行います。
【今後について】
主な実証スケジュールは以下のとおりです。
- 平成29年10月以降 実証開始
- 平成30年2月 実証終了
- 平成30年3月 実証事業取りまとめ
【株式会社NTTデータ経営研究所について】
NTTデータ経営研究所では、公共政策分野に係る調査研究・コンサルティング実績を多数保有しています。特に最近では、IoT(Internet of Things)、ビッグデータ及びオープンデータ、人工知能(AI)等の新たなICTの公共分野における利活用に関する調査研究など、新たな社会システムに関する提言を数多く行っています。
【本件に関するお問い合わせ先】
■ 報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所
コーポレート統括部 経営企画部
広報担当
Tel:03-5213-4016(代)
E-mail :
■ 内容に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所
社会システムデザインユニット
渡邊敏康
Tel:070-6658-4695
E-mail :