2012年11月28日
「スコープ3 物流CO2排出量算定 および
削減効果評価指標策定コンサルティング」 の開始について
株式会社NTTデータ経営研究所
株式会社日通総合研究所 株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区 代表取締役社長 豊田充)と株式会社日通総合研究所(本社:東京都港区 代表取締役社長 横山敬一郎)の両社は共同で、国内のグローバル企業向けに 「スコープ3(注1) 物流CO2排出量算定 および削減効果評価指標策定コンサルティング」 の提供を開始しました。 【背景】近年、企業のCO2排出量の算定範囲については、企業の事業活動における化石燃料の燃焼(スコープ1)や電力の使用(スコープ2)に関わるCO2排出量のみではなく、事業活動を超えたサプライチェーン/バリューチェーン(スコープ3)を含めるべきであるとの考えが世界的に拡大しています(注2)。 企業による物流は、原料の調達などに関わる物流(調達物流)、および、製品の輸送・配送に関わる物流(販売物流)に大別されますが、双方ともに「スコープ3」の範囲に位置付けられており、わが国のグローバル企業は、国内のみならず国外における物流についてのCO2排出量の算定を求められています。 また、わが国のグローバル企業は、国外における物流に関わるCO2排出量の算定についても前向きに取り組んでいますが、主に以下の2つの課題を抱えています。 ■ 課題1: 外国内におけるCO2排出量の算定一定量以上の物流を委託しているわが国の企業は、省エネ法の荷主制度により、国内の委託物流に関わるCO2排出量の算定報告が義務付けられていますが、国外における物流については算定報告の範囲には含まれておらず、統一された算定手法は定められていないため、各国の実態を踏まえた算定は困難な状況にあります。特に、外国内の物流については、国ごとに輸送手段や輸送車輌の性能が異なるため、算定に必要なCO2排出量原単位の把握が大きな課題となっています。(下図参照) ■ 課題2: CO2排出量削減効果評価指標の策定CO2排出量算定の目的は、算定することが目的ではなく、把握した排出量をいかに削減していくかが重要ですが、①具体的なCO2排出量削減施策の立案、②CO2排出量削減効果を評価するための評価指標の策定、③海外スタッフに削減努力を促すためのインセンティブの付与などが課題となっています。特に評価指標の策定は、課題1にて挙げた算定方法や算定範囲の設定と密接に関係することから、2つの課題の解決は同時並行に進めていく必要があります。 【概要】NTTデータ経営研究所の、カーボンマネジメントコンサルティングを通じて得た海外算定評価手法に関する知見と、日通総合研究所の国内物流業務で蓄積されたノウハウを生かして、外国内における物流CO2排出量算定や評価手法に関する、上記の課題解決を目的としたコンサルティングの提供を開始しました。 主なコンサルティングの実施内容は以下のとおりです。 【今後について】本コンサルティングについては、すでに、国内大手グローバル企業への提供を開始しており、両社では今後3年間で30社の受注を目指したいと考えています。 (注1)スコープ3:企業のサプライチェーン/バリューチェーンに相当する範囲。例えば、原料の調達、製造過程から発生する廃棄物、従業員の出張や 通勤、製品の輸送、使用、廃棄などが含まれる。 (注2)2011年10月、温室効果ガス排出量算定に関わる世界基準であるGHGプロトコルにより、スコープ3排出量の算定基準が示されています。また、毎年、世界の時価総額上位企業を対象に実施される、CO2排出に関わる企業経営の総合評価「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)」においては、スコープ3のCO2排出量算定の有無が評価に大きな影響を及ぼしています。 以上 |
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