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2012年2月20日

「応用脳科学リサーチプロジェクト2011」

海外グローバル企業による応用脳科学の事業活用動向を包括的に調査した調査研究成果を発表
~各業界で事業性の高い「次世代型ニューロマーケティング」が推進されていることが明らかに~

株式会社NTTデータ経営研究所
(応用脳科学コンソーシアム事務局)


応用脳科学コンソーシアム※1を主催する株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:豊田 充、以下当社)は、「応用脳科学リサーチプロジェクト2011」を通じ、約70事例にのぼる幅広い業界の海外グローバル企業による応用脳科学の取り組み事例や、その基盤となる研究や技術事例(約170事例)を調査し、最新の事業活用動向としてまとめた調査成果をレポートとして販売することにいたしました。


【海外における最新ニューロマーケティングの3つの特徴】

今回の調査結果から、海外グローバル企業は、以下に示すような3つの特徴を持つ「次世代型ニューロマーケティング」とも言うべき取り組みを進めていることが明らかとなりました。

1. より応用性が高いニューロマーケティングが実施され始めている
  脳計測技術を利用し、広告や商品デザイン・ブランド等に対する消費者の無意識下の脳反応を評価することは、従来ニューロマーケティングの分野で頻繁に実施されてきました。しかし今回の調査では、海外グローバル企業は、より応用性の高い取り組みを実施していることが明らかとなりました。
  例えば、テレビCMを放送する最適な時間帯の検討・テレビ番組とテレビCMの組み合わせの最適化・紙メディアとオンラインメディアの広告効果の比較検証・iPadのような新しい電子メディア上の広告評価・SNS等の新たなオンラインサービス上の広告評価・バーチャルリアリティーを活用した街頭広告の効果検証等が実施されています。

2. 独自の応用脳科学研究を通じてデータベースを構築し、脳の視点から商品の付加価値を高めている
  さらに、いくつかの海外グローバル企業では、中長期にわたり独自に応用脳科学研究に取り組み、自社の商品等に対する消費者の無意識下の反応を脳計測技術やその他の関連技術を通じて取得し、これらの結果から構築したデータベース等を活用して、商品開発やマーケティングを実施していることがわかりました。
  例えば、視覚認知のメカニズムを踏まえたデザインシミュレーションソフトウェアや、香りによる情動反応の誘起メカニズムを反映した香料調合ガイドライン、食品から得られる喜びを予測するソフトウェアの開発等が挙げられます。

3. 脳反応から、好みや購買行動・売り上げ等を予測する、新たなアプローチが誕生しつつある
  また、上記の海外グローバル企業による取り組みを支える最新の応用脳科学研究の中には、fMRI(機能的核磁気共鳴画像法)※2計測で得られた脳反応の情報から、その人の将来の購買意欲や、提示したもの(テレビCMやデザイン等)に対する記憶定着・印象形成の程度を予測する研究成果、さらには、ある脳部位の活動量を調べることで数年後の商品の売り上げ規模さえも予測できる可能性があることを示した研究成果も報告されていることがわかりました。
  従来のニューロマーケティングでは脳波計等の簡易な計測技術が利用されてきましたが、今後こういった知見やfMRIを活用し、得られた脳反応から消費者の好みや購買行動・売り上げ等を予測するような、新たな手法が誕生すると考えられます。
※1 応用脳科学コンソーシアムとは、当社が日本神経科学学会の協力のもと設立した、我が国最大規模のオープンイノベーションモデルのコンソーシアムです。30社を超える異業種の民間企業と異分野の研究者が一堂に会し、脳科学およびその関連領域の最新の研究知見を基盤に、多彩な研究テーマに基づいて、将来の事業活用を目指した研究活動や人材育成を進めています。(応用脳科学コンソーシアムWebサイト : http://www.keieiken.co.jp/can/
※2 fMRIとは、脳の神経細胞を取り巻く血管の血流量の変化から、その近傍の脳部位の活動量を調べる脳計測技術のことです。簡易な脳計測技術と比較し、活動している脳の部位をより精緻に特定することが可能となります。

【「応用脳科学リサーチプロジェクト2011」の背景・概要】

近年、「脳の可視化」を実現する各種脳計測技術の発展により、これらを利用した応用脳科学研究およびその事業活用(ニューロマーケティング等)が国内外で活発化しています。しかしながら、これらの取り組みについては、海外グローバル企業が脳研究の知見や技術をいち早く導入し、一部すでに商品やサービス等の開発に結び付けている一方で、我が国企業においては、未だ緒に就いたばかりであるというのが現状です。
また、これら海外グローバル企業の動向に関する情報は断片的であり、その全容を掴むこと、さらには各事例の実施プロセスや意義等を把握することは困難な状況にあると言えます。
こういった背景を踏まえ、当社では2011年7月に「応用脳科学リサーチプロジェクト2011」を発足し、あらゆる業界・領域を対象に、海外グローバル企業が実施する応用脳科学の取り組み事例と、その基盤となる学術研究や技術を探る、包括的な調査を実施して参りました。


【ニューロマーケティングや脳科学を活用した研究開発に関する各業界の代表事例】


自動車・輸送機 : 自動車のデザイン評価、「考えただけで」操縦できる自動車の開発
電機・機械 : オフィス環境における照明の評価(心地よさ・作業効率または覚醒度等)
IT・通信 : オンラインメディアやオンライン広告の評価、脳科学を使った新しいユーザーインターフェース開発
建築・設備 : 3Dバーチャル空間を利用した「迷いにくい」空間の評価・開発、オフィス移転前後の心理変化の評価
各種素材 : 各種素材の調合等の最適化、視覚情報処理プロセスを考慮したデザインシミュレーション
化粧品・トイレタリー : 敏感肌の神経メカニズムの解明、トイレタリー商品のリラックス効果の評価
衣料品 : ブランド力の評価、店頭における消費者の購買行動の評価
食品・飲料 : 食品パッケージや食品成分表示の評価、おいしさの脳科学的評価
玩具・エンターテイメント : ゲームへの没頭感の評価、「考えただけで」動くおもちゃの開発
スポーツ・フィットネス : 運動による記憶力向上を示す研究の活用、ニューロフィードバックによる身体能力の向上
流通・物流 : 有名番組におけるテレビCMの効果検証
保険・金融 : 同じ広告を複数の媒体に提示した場合の効果比較検証
メディア・広告 : CM制作や放送回数・時間帯等の最適化、次世代メディアやSNSにおける広告評価


【調査レポート】

当社では今回の「応用脳科学リサーチプロジェクト2011」の調査成果を、レポート販売という形で提供します。
◆特色
  ・海外グローバル企業による次世代型ニューロマーケティングの事例を多数掲載。
  ・代表的なニューロマーケティング事例について、その科学的根拠について独自の分析を実施。
  ・応用脳科学に取り組む各海外グローバル企業約70社を業界別・取り組み内容別にマッピング。
  ・応用性の高い脳科学研究論文については、これらがどのように応用できるかを分析。
◆調査対象業界
  上記の各業界全てを対象。
◆レポート価格
  500,000円(税別)※レポートおよび各事例をとりまとめた事例集(全240事例を掲載)を納品。
◆その他
  詳細はWebサイト(http://www.keieiken.co.jp/can/consortium/research.html)ご参照ください。
以上

【本件に関するお問い合わせ先】

リリース内容やレポート(内容や、購入・見計らいのお申し込み等)などに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所
応用脳科学コンソーシアム事務局
萩原 一平、西出 拓
Tel:03-5213-4160(代表)/03-5213-4116(直通)
E-mail : can-neuroscience@keieiken.co.jp

報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所
プラクティスサポート部
井上 国広
Tel:03-5213-4170
Fax:03-3221-7022
E-mail:webmaster@keieiken.co.jp

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