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調査概要

  1. 調査対象:gooリサーチ(*1)登録モニターから、20歳以上(学生、フリーターを除く)の消費者モニター
    (抽出条件:回答者を年代によって、20代、30代、40代、50代、60代以上の5つのセグメントに分類し、それぞれのセグメントから約200サンプル抽出)
  2. 調査方法:gooリサーチを利用したWebアンケート調査
  3. 調査期間:2010年6月4日~2010年6月7日
  4. 有効回答者数:1,018人
  5. 回答者の属性

<性別>
男性 529人 52.0%
女性 489人 48.0%
全体

1,018人

100.0%


<年代>
20歳以上~30歳未満 201人 19.7%
30歳以上~40歳未満 209人 20.5%
40歳以上~50歳未満 201人 19.7%
50歳以上~60歳未満 207人 20.3%
60歳以上 200人 19.6%
全体 1,018人 100.0%

<世帯年収>
収入はない 7人 0.7%
100万円未満 11人 1.1%
100万円~200万円未満 41人 4.0%
200万円~300万円未満 86人 8.4%
300万円~500万円未満 259人 25.4%
500万円~700万円未満 213人 20.9%
700万円~1,000万円未満 176人 17.3%
1,000万円~1,500万円未満 67人 6.6%
1,500万円~2,000万円未満 23人 2.3%
2,000万円~3,000万円未満 4人 0.4%
3,000万円以上 3人 0.3%
わからない/答えたくない 128人 12.6%
全体 1,018人 100.0%

<金融資産残高(*2)>
保有資産はない 91人 8.9%
100万円未満 108人 10.6%
100万円~200万円未満 90人 8.8%
200万円~300万円未満 58人 5.7%
300万円~500万円未満 65人 6.4%
500万円~700万円未満 54人 5.3%
700万円~1,000万円未満 60人 5.9%
1,000万円~1,500万円未満 57人 5.6%
1,500万円~2,000万円未満 37人 3.6%
2,000万円~3,000万円未満 45人 4.4%
3,000万円~5,000万円未満 44人 4.3%
5,000万円~1億円未満 21人 2.1%
1億円以上 8人 0.8%
わからない/答えたくない 280人 27.5%
全体 1,018人 100.0%

<金融リテラシー(*3)>
金融リテラシー高 129人 12.7%
金融リテラシー中 299人 29.4%
金融リテラシー低 590人 58.0%
全体 1,018 100.0%

【補足】
(*1) 「gooリサーチ
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントが企画・実査・集計を行う、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービス。キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(8.2万人)、携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター (12.4万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、総計435万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応している。(モニターの人数は2010年7月現在)

(*2)「金融資産残高」
金融資産残高は、世帯全体の保有金融資産額を表す。

(*3) 「金融リテラシーのレベル設定方法」
本調査では、金融リテラシーのレベルを、「金融理論」、「商品知識」、「取引行動」の3つの要素で測定し、その配点結果に基づいて、高・中・低の3段階に分類した。具体的には、以下の設問による自己評価の結果を基に、合計点が12点未満の回答者を低リテラシー、12点~20点未満の回答者を中リテラシー、20点以上の回答者を高リテラシーに分類した。

Q1:金融理論. 次に挙げる経済/金融に関する概念や、投資に関する一般的な理論の理解度合について、最も近いと思われる選択肢を、
    ひとつずつお選びください。
Q2:商品知識. 次に挙げる各金融商品・取引の特徴の把握度合について、最も近いと思われる選択肢を、ひとつずつお選びください。
Q3:取引行動. あなたの資産形成や資産管理に対する行動や心構えについて、最も近いと思われるものを、ひとつずつお選びください。

【配点】
配点


 



調査結果

 



1. リスク性商品の購入状況 

1.1 リスク性商品の購入経験

回答者に対して、過去にリスク性商品を購入した経験があるかどうかを確認したところ、リスク性商品の購入経験者は全体の42.7%となり、半数以上(57.3%)が未だにリスク性商品の購入経験がないという結果となった(図1)。

また、年代別のリスク性商品の購入経験を見ると、60代ではリスク性商品の経験率が59.0%であるのに対し、20代のリスク性商品の経験率は27.9%にとどまった(図2)。


【図1】リスク性商品の購入経験(N=1,018)
【図表1】リスク性商品の購入経験(N=1,018)


【図2】リスク性商品の購入経験(年代別)
【図2】リスク性商品の購入経験(年代別)

1.2 金融商品の購入状況

リスク性商品購入経験者の保有金融資産額の平均は、1,769万円となった。年代別の保有金融資産額を見ると、年代が高くなるにつれて、保有する金融資産の平均額も増える傾向にある(図3)。

また、購入経験のある金融商品を見ると、社債、投資型保険、株式、投資信託などは、年代が高くなるにつれて経験率が高くなる傾向にあった。また、FXについては20代~30代の若年層の経験率が高い(20代:25.0 %、30代:32.4%)結果となった(図4)。


【図3】リスク性商品購入経験者の保有金融資産額(年代別)
【図3】リスク性商品購入経験者の保有金融資産額(年代別)
※金融資産について「わからない/答えたくない」と回答した回答者を母数から除いて集計している

【図4】購入経験のある金融商品(年代別)
【図4】購入経験のある金融商品(年代別)

1.3 リスク性商品を購入しない理由

一方、リスク性商品の購入経験がない回答者の保有金融資産額の平均は527万円となり、リスク性商品購入経験者のそれ(1,769万円)と比較して約3分の1という結果となった(図5)。

また、リスク性商品購入未経験者に資産運用(リスク性商品の購入)をしない理由を尋ねたところ、「購入するための余裕資金が少ない」が48.0%で最も高く、次に「リスクを取ってまで資産運用する必要がない」(39.5%)「商品が難しくてよくわからない」(37.6%)が続いた(図6)。

さらに、保有金融資産額と資産運用(リスク性商品の購入)をしない理由の関係性を分析したところ、保有金融資産額が300~1,000万円、1,000万円以上の層では、「安心して相談できる金融機関がない」、「リスクを取ってまで資産運用する必要がない」、「元本保証ではない」といった回答との相関が強く、保有金融資産額が300万円未満、金融資産がない層では、「購入する機会がない」、「購入するための余裕資金が少ない」、「商品が難しくてよくわからない」、「商品の種類が多すぎてどのように選べばよいかわからない」などの回答との相関が強い結果となった(図7)。


【図5】リスク性商品購入経験がない回答者の保有金融資産額(N=387)
【図5】リスク性商品購入経験がない回答者の保有金融資産額(N=387)
※金融資産について「わからない/答えたくない」と回答した回答者を母数から除いて集計している

【図6】資産運用を行わない理由(N=583)
【図6】資産運用を行わない理由(N=583)

【図7】保有金融資産額と資産運用を行わない理由の関係性
【図7】保有金融資産額と資産運用を行わない理由の関係性

2. 金融リテラシーの構成要素と評価

2.1 金融リテラシーの要素別評価

本調査では、金融リテラシーは以下の3要素で構成されるものと定義した。

  • 「金融理論」:経済/金融に関する概念や、投資に関する一般的な理論の理解
  • 「商品知識」:各金融商品・取引の特徴の理解
  • 「取引行動」:資産形成や資産管理に対する行動や心構え

それぞれについて、回答者の理解度合や実践度合を評価したところ、「金融理論」の自己評価が最も高く(58.3%が「理解している」と回答)、続いて「商品知識」(42.2%)、「取引行動」(37.8%)という結果となった。


【図8】金融リテラシーの要素別評価(N=1,018)
【図8】金融リテラシーの要素別評価(N=1,018)
※理解している:
「金融理論」、「商品知識」の設問について、「人に教えられる程度まで理解している」、「ある程度は理解している」 と回答した数値の合計
※実践している:
「取引行動」の設問について、「非常によく当てはまる」、「ある程度当てはまる」と回答した数値の合計



2.2 各要素の評価内訳

また、3要素ごとの内訳を見ると、「金融理論」に関しては、「円高・円安の概念」に関する理解率が最も高かった(70.5%)のに対して、「分散投資の効果」に関する理解率が最も低かった(45.8%)(図9)。

「商品知識」に関しては、「株式」に関する理解が最も高く(58.3%)、「FX(外国為替証拠金取引)」に関する理解率が最も低かった(24.2%)(図10)。

3要素のうち最も自己評価の低かった「取引行動」に関しては、「商品を売買する際には、売買の判断に必要となる情報を収集する」の実践率が52.8%であるのに対し、「ポートフォリオの組換えや売買のタイミングを適切に判断する」の実践率が21.2%、「金融機関の商品・サービスを定期的に確認・比較する」の実践率が29.9%にとどまる結果となった(図11)。


【図9】金融理論の理解率(N=1,018)
【図9】金融理論の理解率(N=1,018)
※理解率:「人に教えられる程度まで理解している」、「ある程度は理解している」と回答した割合の合計

【図10】商品知識の理解率(N=1,018)
【図10】商品知識の理解率(N=1,018)
※理解率:「人に教えられる程度まで理解している」、「ある程度は理解している」と回答した数値の合計

【図11】取引行動の実践率(N=1,018)
【図11】取引行動の実践率(N=1,018)
※実践率:「非常によく当てはまる」、「ある程度当てはまる」と回答した数値の合計

3.各金融リテラシーレベルの特性

3.1 金融リテラシー分布

「金融理論」、「商品知識」、「取引行動」の3要素における自己評価によって、回答者の金融リテラシーレベルを高・中・低の3段階に分類したところ、高リテラシー層が12.7%、中リテラシー層が29.4%、低リテラシー層が58.0%となり、過半数は低リテラシー層に分類される結果となった(図12)。

また、回答者の総得点(※)の分布状況を見ると、11点~14点付近の得点が多く、15点以降の得点は急激に減少している(図13)。
※得点の算出方法・配点については、調査概要の補足(*3)を参照。


【図12】金融リテラシー分布割合(N=1,018)
【図12】金融リテラシー分布割合(N=1,018)

【図13】金融リテラシー得点分布(N=1,018)
【図13】金融リテラシー得点分布(N=1,018)

3.2 各リテラシーレベルにおける属性面の特徴

各リテラシーレベルにおける属性の特徴を見ると、年代に関しては中リテラシー層に50歳以上の層の割合が高い(47.5%)(図14)。

保有金融資産額については、高リテラシー層が平均1,912万円、中リテラシー層が平均1,492万円、低リテラシー層が平均679万円となり、リテラシーレベルが高いほど保有する金融資産の額も多い結果となった(図15)。

また、職業に関しては、高リテラシー層では「その他給与所得者(技術・専門職)」(19.4%)や「その他給与所得者(事務職)」(14.7%)の割合が高く、低リテラシー層では「主婦」の割合が高い(31.0%)結果となった(図16)。


【図14】 年代分布(リテラシー別)
【図14】 年代分布(リテラシー別)

【図15】 保有金融資産(リテラシー別)
【図15】 保有金融資産(リテラシー別)
※金融資産について「わからない/答えたくない」と回答した回答者を母数から除いて集計している

【図16】 職業(リテラシー別)
【図16】 職業(リテラシー別)

3.3 各リテラシーレベルにおける資産運用に対する意識や行動面の特徴

資産運用への関心度について、高リテラシー層の83.7%、中リテラシー層の58.9%、低リテラシー層の17.5%が関心があると回答し、リテラシーレベルが高いほど、資産運用への関心も高まる結果となった(図17)。

また、金融商品取引時の情報収集先について、高リテラシー層では、インターネットや各種メディア、金融機関が提供する情報など、多様な手段によって情報を収集しているのに対し、低リテラシー層では10.3%が取引時に情報収集を行わないと回答し、情報収集する際でも「金融機関の職員」(31.7%)や「知人、友人との意見交換」(23.8%)を収集先とする割合が高い(図18)。

さらに、資産運用を始めたきっかけについては、高リテラシー層は「低利息の商品に預けたままでは損」(50.9%)、「インターネットでいつでも簡単に取引できるのが便利」(38.0%)、「将来の明確な使用目的」(34.3%)などの割合が高く、低リテラシー層は「身近な人がやっていた」(19.8%)、「身近な人に薦められた」(14.3%)、「金融機関の職員に薦められた」(15.1%)などの割合が高い結果となった(図19)。


【図17】資産運用への関心度(リテラシー別)
 【図17】資産運用への関心度(リテラシー別)

【図18】金融商品取引時の情報収集先(リテラシー別)
 【図18】金融商品取引時の情報収集先(リテラシー別)

【図19】資産運用を始めたきっかけ(リテラシー別)
 【図19】資産運用を始めたきっかけ(リテラシー別)

3.4 各リテラシーレベルにおける金融機関利用状況

3.4.1 メイン金融機関シェア

日々の決済、将来の資産形成の用途において、メインで利用する金融機関をそれぞれ確認したところ、決済用途におけるメイン金融機関は、高リテラシー層では都市銀行のシェアが47.3%と圧倒的に高いのに対し、低リテラシー層では都市銀行のシェアが35.1%で若干低い一方、地方銀行、第二地方銀行(24.2%)、ゆうちょ銀行(16.3%)が比較的高い結果となった(図20)。

また資産形成用途におけるメイン金融機関では、高リテラシー層は証券会社のシェアが31.0%と最も高いのに対し、低リテラシー層では証券会社のシェアは4.1%にとどまっている(図21)。


【図20】決済用メイン金融機関シェア(リテラシー別)
【図20】決済用メイン金融機関シェア(リテラシー別)

【図21】資産形成用メイン金融機関シェア(リテラシー別)
【図21】資産形成用メイン金融機関シェア(リテラシー別)

3.4.2 金融機関の使い分け状況

次に、決済用途と資産形成用途とでメイン金融機関を使い分けているかを調査したところ、高リテラシー層では64.3%、中リテラシー層では54.2%が金融機関を使い分けているのに対し、低リテラシー層で金融機関を使い分けている割合は36.4%という結果となった(図22)。

用途に応じて金融機関を使い分けている回答者の資産形成用メイン金融機関選定先は、全体では証券会社が最も高く(18.3%)、続いて都市銀行(17.6%)、ゆうちょ銀行(16.3%)という結果となった。また、リテラシー別では、高リテラシー層は証券会社(32.5%)、低リテラシー層はゆうちょ銀行(24.8%)がそれぞれ最も上位を占めた(図23)。


【図22】決済用途・資産形成用途での金融機関利用状況(リテラシー別)
 【図22】決済用途・資産形成用途での金融機関利用状況(リテラシー別)
※決済用メイン金融機関の選定先に対する、資産形成用メイン金融機関の利用状況を集計

【図23】資産形成用メイン金融機関選定先(用途に応じて金融機関を使い分けている人のみ・リテラシー別)
 【図23】資産形成用メイン金融機関選定先(用途に応じて金融機関を使い分けている人のみ・リテラシー別)

4.現在の資産運用状況

4.1 現在のリスク性商品の保有状況

現在のリスク性商品の保有状況を尋ねたところ、36.8%がリスク性商品を保有し、残り63.2%はリスク性商品を保有していない結果となった。

これをリテラシー別に見てみると、リスク性商品の保有率が最も高いのは高リテラシー層(77.5%)、次に中リテラシー層(60.2%)、最後に低リテラシー層(16.1%)という順になった。


【図24】リスク性商品の保有状況(リテラシー別)
 【図24】リスク性商品の保有状況(リテラシー別)

4.2 現在のリスク性資産割合

リスク性商品を現在保有している回答者に限定し、「保有する金融資産全体に占めるリスク性資産の割合」とその分布を確認したところ、「30%以下」は53.6%、「40%~60%」は30.4%、「70%以上」は16.0%となった(図25)。

これを金融リテラシー別で比較してみると、低リテラシー層は金融資産全体に占めるリスク性資産の割合が相対的に高く、資産の70%以上をリスク性資産で保有している割合が20.0%を占める結果となった(図26)。
※リスク性資産の割合は、一の位を四捨五入し、10%刻みで回答


【図25】リスク性資産保有状況(N=375)
【図25】リスク性資産保有状況(N=375)

【図26】リスク性資産保有状況(リテラシー別)
【図26】リスク性資産保有状況(リテラシー別)

4.3 現在保有しているリスク性商品数

次に、現在保有しているリスク性商品の数をリテラシー別に見ると、リスク性商品を1種類のみ保有と回答した人は、高リテラシー層で35.0%、中リテラシー層で45.6%、低リテラシー層で60.0%という結果となった。平均保有商品数は高リテラシー層:2.5商品、中リテラシー層:2.1商品、低リテラシー層:1.7商品という結果となり、リテラシーレベルが低くなるにつれて保有するリスク性商品数は少なくなる傾向にあることがわかった。


【図27】現在保有しているリスク性商品数(リテラシー別)
【図27】現在保有しているリスク性商品数(リテラシー別)

4.4 現在保有している商品

現在保有しているリスク性商品、安全商品の内訳を見ると、リスク性商品では国内株式が、安全商品では普通預金、定期預金・定額貯金などがリテラシーレベルに関わらず保有率が高い結果となった。リテラシー別の差異を見ると、高リテラシー層は他の層に比べてFX(22.0%)やコモディティ(5.0%)などの比較的ハイリスクな商品だけでなく、積立定期預金・財形貯蓄(34.0%)、国債・公共債(27.0%)などリスクのない商品の保有率も高く、安全商品・リスク性商品のバランスを含め、様々な商品を組み入れて運用を行っていることがうかがえる。


【図28】現在保有している商品(リテラシー別)
【図28】現在保有している商品(リテラシー別)

5.商品の購入経験と理解率の関係

5.1 購入経験者の商品理解率

各リスク性商品(外貨預金・外貨MMF、投資信託、株式、国債・公社債、FX(外国為替証拠金取引))について、その商品の購入経験者がその商品をどの程度理解しているかを確認したところ、各商品の理解率は、外貨預金・外貨MMF:86.4%、投資信託:86.4%、株式:94.0%、国債・公社債:90.4%、FX(外国為替証拠金取引):98.6%という結果となった。


【図29】購入経験者の商品理解率
【図29】購入経験者の商品理解率
※理解している:「人に教えられる程度まで理解している」、「ある程度は理解している」と回答した数値の合計

5.2 購入経験者の商品理解率(リテラシー別)

前述の購入経験者の商品理解率をリテラシー別で比較すると、外貨預金・外貨MMFでは、高リテラシー層の96.2%、中リテラシー層の95.9%と、購入経験者のほとんどが商品を理解していると回答する一方、低リテラシー層は45.7%と他の層と比較すると低い結果となった。他商品についても同様の傾向で、5商品全ての理解率の平均は、高リテラシー層:99.0%、中リテラシー層:97.2%、低リテラシー層:67.1%となっている。


【図30】購入経験者の商品理解率(リテラシー別)
【図30】購入経験者の商品理解率(リテラシー別)

6.資産運用成績と今後の資産運用意向

6.1 資産運用成績

2005年~2010年まで資産運用を行っていた人を対象に資産運用成績を尋ねたところ、全体では回答者の71.3%が損失を出し、利益が出たのはわずかに14.2%、平均運用成績はマイナス19.7%という結果となった。
  リテラシー別で比較すると、プラスの成績を収めている割合は高リテラシー層:20.2%、中リテラシー層:15.9%、低リテラシー層:4.4%と大きな差がある一方、30%以上の損失が発生した人の割合にはリテラシーレベル間で差異はみられなかった(高リテラシー層:32.3%、中リテラシー層:33.5%、低リテラシー層:34.1%)。


【図31】資産運用成績(リテラシー別)
【図31】資産運用成績(リテラシー別)

6.2 今後の資産運用意向

リスク性資産保有者に今後の資産運用意向を尋ねたところ、「今後リスク性資産を増やす」と回答した割合は、高リテラシー層で18.2%、中リテラシー層で13.6%、低リテラシー層で6.6%となり、高リテラシー層では他の層に比べて、直近の運用成績に関わらずリスク性資産を増やす意向が根強いことがうかがえる。一方、低リテラー層では「これ以上損失を出したくないため、リスク性資産を減らす」と回答した割合が相対的に高く(18.7%)、低リテラシー層は直近の資産運用成績によって左右されやすいことがうかがえる。


【図32】今後の資産運用意向(リテラシー別)
【図32】今後の資産運用意向(リテラシー別)

   
 

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