オープンイノベーションによる脳科学の産業応用を推進「異分野の研究者・異業種の民間企業からなるコンソーシアム」

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応用脳科学R&D研究会

研究成果の事業活用を見据えた戦略的研究コンソーシアム

応用脳科学R&D研究会は、異業種の民間企業と異分野の研究者が、脳科学及びその関連領域の最新の研究知見を活用した応用脳科学研究の推進とその事業活用を目指す研究開発のプラットフォームです。
各R&D研究会には、応用脳科学研究及びその事業活用を目指した独創性の高い研究テーマが掲げられ、コンソーシアムの会員と、当該テーマに関する専門的な研究知見を有する研究者が共同で研究活動を行います。
R&D研究会における研究活動は、将来的にコンソーシアムからスピンオフし、研究成果をもとにした共同実証実験(さらには事業活用)に移行することを目指して進められます。一方、各R&D研究会の成果は、当該R&D研究会の参加会員及び研究者によって共有され、参加会員は成果を自社に持ち帰り、自社の事業活動に応用することも可能です。

共同で一つのテーマについて研究

応用脳科学R&D研究会の進行プロセス

オープンイノベーションシステムを採用した研究体制を整備した上で、R&D研究会のプロセス全体を通じて一貫して「事業活用」という目標を共有し、成果創出を加速します。

テーマ設定から実証実験の実施まで、一貫して「事業活用」という目標の下に実施


2019年度開催のR&D研究会およびワークショップ

2019年度は以下に示すように、新たな研究会・ワークショップを組成し、新領域における脳科学の応用脳科学コンソーシアムの可能性を探ると共に、継続研究会については、研究内容のブラッシュアップを行います。R&D研究会は6つの継続研究会と3つの新規研究会で合計9つの研究会を開催する予定です。
またワークショップについては、脳科学に関する先端研究のトレンドを掴み、産学の連携と新テーマ発掘を推進するワークショップを3つ継続し、他に1つの新企画をスタートする予定です。

2019年度開催のR&D研究会およびワークショップ概要図

※研究会・ワークショップの開催・名称・内容等が変更になる場合がございます。

R&D研究会の概要

(1) ニューロプリファレンス研究会

消費者に長く愛される「定番商品」の定番化プロセスを脳波、心理、行動の観点から理解し、それを定量的に計測する手法の開発や、知見の産業応用を目指す。
【研究会の内容】

  • 「定番品」選好の脳神経メカニズムの研究とその応用による「定番」度合の予測検討
  • 個人特性や文脈に依存した嗜好性調査から、ダイナミックなプリファレンスの実体を明らかにする

(2) クロスモーダル研究会

センサリーマーケティングに注目が集まる中、五感によって人が感じる商品価値を多角的に理解することが求められている。本研究会では、なるべくリアルな状況で商品を賞味するときの脳情報を抽出する実験システムを醸成すると共に、モデル精度向上ノウハウを蓄積・共有していく。
【研究会の内容】

  • 視覚、鼻先からの嗅覚に加え、他感覚(口からの嗅覚、味覚、触覚)からの刺激を与えたときの脳情報を抽出し、商品価値評価モデルの構築とその精度評価を行う

(3) 共感コミュニケーション研究会(生理研COIS連携)

人間と機械がより高度に共感し合う“共感コミュニケーション技術”の実現に向けて、人間の情動的・社会的情報を読み取った上で適切なアクションを起こすことができる新たなHuman-Machine-Interface(HMI)に資する人工知能の要素技術の開発を目指す。
【研究会の内容】

  • 昨年度に引き続き、生理学研究所の脳科学的知見と横浜国立大学の画像解析・モデル化技術を組み合わせることで、以下共感コミュニケーション技術の要素技術の研究開発を行う。
  • 人間の動作、顔表情等からの非接触で情動状態を推測する技術の開発
  • 人間との共感を生み出すコミュニケーション動作(例:うなずき)を遂行するプログラムの開発
  • 機械とのコミュニケーションの結果生み出される心的効果・行動変容効果の実証

(4) AI社会実装研究会(人間データ解析WG)

AIの社会実装を促進するために、社会実装を阻む課題のひとつである「少量の人間データを用いた学習」に焦点を当て、既存提案方法を中心とした方法論の有用性評価等を通じて実践的な知見の獲得を目指す。
【研究会の内容】

  • 少量データから学習可能な機械学習技術に関する知見の整理
  • 上記方法論を適用した人間の状態・行動推測モデルの開発及び有用性・課題の評価

(5) AI社会実装研究会(説明できるAI WG)

AIの社会実装を促進するために、社会実装を阻む課題のひとつである「AIの説明可能性」に焦点を当て、“説明できるAI”の有用性・課題に関する実践的な知見の獲得を目指す。
【研究会の内容】

  • 企業において説明が求められる状況(企業ニーズ)と、研究機関が保有する“説明できるAI”に関する知見(研究シーズ)を共有
  • “説明できるAI”が有効なユースケースを立案
  • 立案したユースケースを対象に“説明できるAI”モデルを開発するとともに、同技術の有用性の評価、課題の明確化を実施

(6) IoT-NA研究会

先端のIoT技術とAI技術を活用し、実環境下におけるプロダクト消費時/介入時の人間の行動・状態をセンシング・解析することで、プロダクト/介入の効果・効用をリアルタイムで評価するための方法論の確立を目指す。
【研究会の内容】

  • 実験対象とする介入プロセス・内容を設計・作成した上で、2018年度開発した人間計測プラットフォームを活用し、介入実験(データ収集実験)を実施する(数週間程度)
  • 介入実験で得られたセンサデータ/アプリデータを解析し、各介入の効果・効用の評価に有効な特徴量の抽出/解析手法の検討を実施する

(7) カルチュラルニューロサイエンス研究会

文化的背景の違いが趣味・嗜好、及び、知覚様式・情動反応に影響を及ぼすことは多くの基礎研究成果があるが、その産業応用は必ずしも進んでいない。これは、産業応用のための、異なる文化圏における趣味・嗜好・選好のモデル化が進んでいないことが要因であると考えられる。そのため、本研究会では、産業応用に資する、異なる文化圏における趣味・嗜好・選好の違いを予測できるモデルの構築を目指す。
【研究会の内容】

  • 商品・サービスの特徴量に対する趣味・嗜好・選好の文化ごとに、異なる特性を反映できるモデルの構築を目指す

(8) 触知覚研究会

ヒトが皮膚を通して捉える情報を定量化する技術を得るために、肌への触覚刺激によって脳がどのように活動するか検証し、「触り心地」と脳活動のモデル構築可能性を検討する。
【研究会の内容】

  • 触刺激時の脳活動をfMRIを用いて計測しデコーディングする手法の確立

(9) マルチセンシング体験学習研究会

複数の計測機器を組み合わせた実験を通して、実験デザインの策定からデータ解析(モデリング)までのヒト計測手法の習得及びスキル向上を目指す。
【研究会の内容】

  • 複数の計測機器を組み合わせた実験を行う
  • 上記実験で収集したデータを解析し、ヒトの感情に関する評価・予測モデルを構築する

ワークショップの概要

(1) Decision Science & Behavior Changeワークショップ

Data Science × Decision Sciencebr
実社会のデジタルサービスなどにおける、人間の意思決定のプロセスとその変容をデータに基づく科学的なアプローチで明らかにし、ユーザーに対して目的とする行動を誘発できるような最新の知見を自社の事業に導入することを検討している企業に向けたニーズ・シーズマッチングの場の提供。

(2) AI・計算神経科学ワークショップ

産業応用に詳しい人工知能研究者と脳ネットワークシステム等の基礎脳科学に詳しい計算論的神経科学研究者が同じテーマで議論する場を作ることで、人工知能と計算神経科学が融合した新たなAIモデルを提案・発掘する。

(3) ニューロ/AI ELSIワークショップ

様々な分野で人を対象とした実験が実施されるようになり、これに伴って研究開発の際に倫理的・法的・社会的課題(=Ethical, Legal, and Social Issues:ELSI)の検討と対応が、被験者や消費者から/学会から/国際的な機運から要求されるようになった。
本ワークショップでは脳科学・人工知能において、各研究分野のELSIへの検討方法や対応方法の知見を、該当分野の研究者やELSIに関する有識者から伺い、参画企業のELSIに対する理解を深め、安全かつ人や社会に配慮された研究実施を促進する。

(4) CiNet脳情報研究ワークショップ

CiNetの4つの研究領域である「HHS~こころとこころをつなぐ科学~」、「BMI~こころを機械に伝える技術~」、「BFI~脳に学ぶ情報ネットワーク技術~」、「脳計測基盤技術」の最新研究内容を紹介しながら、 領域にとらわれず、社会実装に向けた脳情報に関する新たな研究テーマの模索を行う。



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