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2008年6月20日

「CO2排出量ゼロ店舗 (カーボンオフセット・ショップ)」実現

~ 埼玉県草加市に第1号店を出店 ~

株式会社NTTデータ経営研究所

株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:佐々木 崇)が主催する「カーボンオフセット・プロダクツ・プロジェクト(以下、COP)」(2007年10月発足)では、コープネット事業連合会(本部:埼玉県さいたま市 理事長:赤松 光)が2008年6月から出店する新店舗において、排出されるCO2をカーボンオフセットによりゼロとする「CO2排出量ゼロ店舗」(以下、カーボンオフセット・ショップ)を実現します。

(注) カーボンオフセット: 直接的な施策によって削減できないCO2を、森林吸収源を守る植林やクリーンエネルギーなどの事業に投資することなどにより、排出した分を相殺(オフセット)する仕組み

COPの参加企業であるコープネット事業連合会では、2008~2009年に埼玉、千葉、東京に新規出店する6店舗を対象に、京都議定書第一約束期間である2008~2012年の5年間において排出すると推計されるCO2排出量15,000 CO2トン相当の京都クレジット(CER)を既に購入しており、新店舗の開店に合わせて順次CERを償却することによりカーボンオフセットを実施していきます。COPにおいては、CERを企業のCO2排出量削減にも活用するため、CER購入に関わる費用は企業が全額負担します。

(注) CER: Certified Emission Reductionの略。京都議定書にて規定されている、京都メカニズムのひとつである途上国において実施されるCO2削減プロジェクト(CDMプロジェクト)により獲得される排出権

埼玉県草加市に2008年6月24日に出店する新店舗(別添写真)を、カーボンオフセット・ショップ1号店と位置付け、同店舗(コープネットにおける「新店環境基準」に基づいた省エネ設備を導入)の2008年度におけるエネルギー使用量見通しから推計される、CO2排出量600 CO2トン相当のCERを開店前に償却することにより、営業開始時からCO2排出量ゼロの店舗とします。1年間の事業活動が終了後、年間CO2排出量の実績値を算定し、CERの償却量に不足があれば次年度償却分に上乗せして調整を行い、2012年度まで継続的にカーボンオフセットを実施します。

なお、NTTデータ経営研究所COP事務局では、コープネットのカーボンオフセット・ショップにおけるカーボンオフセットの正当性の証として、「自主的オフセットマーク」(別添)を付与し、新店舗に掲げるものとします。

また、COPにおいては、カーボンオフセットの正当性を確保するために以下の点を遵守します。

カーボンオフセットの手法
京都議定書において認められた排出権である京都クレジット(CER)を償却することにより、オフセットを実施する。
カーボンオフセットの費用負担
京都クレジットの購入を含めた、オフセットに関わる費用は全額企業が負担し、オフセットを実施する企業のCO2排出量削減にも合わせて活用する。
カーボンオフセットの範囲・算定方法
地球温暖化対策推進法、および省エネ法において定められるCO2排出量把握の範囲(事業所、オフィスビル、店舗におけるCO2排出など)・算定方法に準じる。
カーボンオフセットのタイミング
当該年度に予測されるCO2排出量相当のCERを、事業活動が開始される前に償却する。
カーボンオフセットの検証
当該年度の事業活動終了後、CO2排出量実績値がCER償却量を上回る場合においては、次年度分償却時に調整する。

COPにおいては引き続き、2008年末に東京および千葉にて出店される、コープネットの新店舗のカーボンオフセットを実施する予定です。東京で出店される予定の新店舗は、太陽光パネルの設置や、グリーン電力証書(第一約束期間の同店使用電力の約半分を購入済)の購入によりCO2排出量を最大限に抑えた店舗ですが、さらにCERでオフセットし、「CO2排出量ゼロ店舗」とします。また、製造や輸送に関わるCO2排出量をカーボンオフセットする「CO2排出量ゼロ工場」(カーボンオフセット・ファクトリー)や、「CO2排出量ゼロ輸送」(カーボンオフセット・トランスポート)を実現すべく、COP参加企業と準備を進めています。

COPは、世界的気候物理学者である、スティーヴン・シュナイダー米国スタンフォード大学教授(IPCC第二作業部会統括執筆者)からも応援をいただいており、今回のカーボンオフセット・ショップの実現に対して、書面にて応援メッセージが届いています。(別添

また、NTTデータ経営研究所が、首都圏の20歳代、30歳代、40歳代男女500名に実施したインターネットリサーチでは(2008年6月実施)、「カーボンオフセット」された食料品や一般消費財の購入に対し回答者の約7割が前向きであると回答しており、一般消費者のカーボンオフセットへの関心が極めて高いとの結果が得られています。

COPでは、カーボンオフセットにより、企業の事業活動におけるCO2排出量削減と、環境配慮型戦略商品開発を同時に実現するというコンセプトに基づき、企業におけるカーボンオフセットを拡大し、2012年までの5年間で1百万CO2トンのCERの償却を目指し、我が国の京都議定書削減目標達成にも貢献したいと考えています。

以上


本件についてのお問い合わせ
 
株式会社NTTデータ経営研究所
マーケティング部
TEL:(03)5467-6313(直通)
FAX:(03)5467-6332

[ 補足 ]

コープネット事業連合会について
 コープネット事業連合は関東圏1都7県(いばらきコープ、とちぎコープ、コープぐんま、ちばコープ、さいたまコープ、コープとうきょう、コープながの、市民生協にいがた)の生協事業連合です。「ともに はぐくむ くらしと未来」を理念に、人と自然が共生する社会と平和な未来を追求しています。
 コープネットでは、新店舗の建築に関わる「新店環境基準」を設け、新店舗における省エネを推進しています。具体的には、バックヤードへの採光窓の設置、電力使用量のモニタリング、トイレへの人感センサ設置、設備のインバーター制御などの施策を導入しています。

[ 別添 ]

自主的オフセットマーク

自主的オフセットマーク

 

コープ草加八幡店  (住所: 埼玉県草加市八幡町630-1)

コープ草加八幡店コープ草加八幡店

 

シュナイダー教授からの手紙(和訳)

企業がCO2排出に対する責任ある行動を果たすとともに、企業評価の向上を図る機会が得られる、カーボンオフセットプログラムを、NTTデータ経営研究所がスタートさせたことを大変うれしく思います。企業にとって、自社のCO2排出量のオフセットを自ら実現することは簡単ではなく、COPは重要なサービスであると考えます。さらに、オフセットのコストを消費者でなく、企業が負担するというコンセプトは、COPに参加する企業を選択しよう、あるいはオフセット商品を購入しようという、非常に強い連帯感を消費者の間に巻き起こすでしょう。

カーボンオフセットにおいては、信頼性の担保が非常に重要ですが、京都議定書において認められた京都クレジット(CER)を活用するCOPは、質の高いオフセットを保証することになります。さらには、こうしたCOPに参加する企業の活動を知ることにより、消費者は、自らの生活スタイルをCO2排出という視点で見直し、家庭における低炭素を実現することを強く意識することで、オフセットやCO2削減への認識を新たにすることでしょう。

最後に、より多くの日本の企業がCOPに参加することで、一層信頼される企業となり、さらに、消費者からクリーンビジネスと称賛されることにより、この意義ある取り組みが急速に拡大することを願っています。

 

COPの成功を祈って          
スティーヴン H.シュナイダー

参照:「COP(カーボンオフセット・プロダクツ・プロジェクト)」ページへ

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